CBDを試してみたけどあまりCBDを実感できなかった人
「どうすればCBDを実感しやすくなるだろうか…。CBDはどのような成分・食べ物と相性が良いのだろう…。どのようにCBD商品を選べばよいのだろうか…?」
今回は、そのような疑問にお答えいたします。
本記事の内容
・CBDとの相乗効果が期待される成分は!?
「アントラージュ効果」について
・アントラージュ効果が期待できる商品の選び方
・その他、CBDを実感しやすくする方法3選
「相乗効果が期待できる成分や食べ物」「CBDの摂取方法や原料の見分け方」
など、あらゆる角度から「CBDを実感しやすくする方法」について書きました。かなり網羅的な記事になったかと思います。
かくいう私は、CBDブランドのオーナーです。約一年ほどCBDに携わってまいりましたので、CBDには詳しいほうかと思われます。Twitter廃人な私ですが信用して下さると嬉しく思います。
【Twitter】チルスナ兄さん/CBDのお菓子に特化したブランド
なお、CBD特有の効果実感が得られなかった方は、そもそも身体がCBDを必要としていない可能性が高いです。CBDに対して過度な期待をしないようご留意ください。
CBDとの相乗効果が期待される成分は!?
「アントラージュ効果」について説明します。
CBDの相乗効果について語る上で欠かせない知識「アントラージュ効果」について、ご説明します。
アントラージュ効果とは
アントラージュ効果とは「CBDを単体で摂取するよりも、その他の化合物と一緒に摂取することで相乗的に効果が発揮されること」をいいます。
「よくわからないな…。その他の化合物ってなんだろう…?」と思われる方もいるかと思います。
なので、まずは麻に含まれるその他の化合物についておさらいをします。
①麻には、麻由来の成分(カンナビノイド)と香り成分(テルペン)が含まれています。CBDは、100種類以上あるといわれてるカンナビノイドのうちのひとつです。
②CBD原料の抽出工程は、カンナビノイドからCBDを単離するアイソレート。カンナビノイドからTHCのみを蒸留分離するディスティレート。の2種類に大きく分けられます。(*THCとは国内の法律に抵触する成分)
③つまり、CBD商品は、原料の抽出方法の違いなどによって、含まれる「CBD以外のカンナビノイド」や「テルペン」の有無が異なります。
相乗効果が期待される成分は!?
さてここまで読んだ方なら想像がついたかもしれませんが、
CBDとの相乗効果が期待される「その他の化合物」とは「CBD以外のカンナビノイド成分」もしくは「テルペン」と呼ばれる香り成分です。
「なるほど、CBD以外のカンナビノイド成分かテルペンを含む商品を選ぶとアントラージュ効果が期待できるのだな…。でも、どうやって見分ければいいんだろう…」
ここからは、アントラージュ効果を期待できる商品かを見分ける方法についてです。
アントラージュ効果が期待できる商品の選び方
アントラージュ効果が期待できる商品を見つけるためには、以下の二点を確認しましょう。
- ブロードスペクトラム
- テルペンの配合
1つずつ確認していきましょう。
ブロードスペクトラムを選ぶ
ブロードスペクトラムとは、CBD以外のカンナビノイド成分(THCを除く)を含む原料のことです。つまり、先ほどのディスティレートされた原料はブロードスペクトラムです。
国内に流通しているCBD商品はアイソレートかブロードスペクトラムのどちらかを使ったものになりますので、購入の際は確認してみるのをおすすめしますよ。
- アイソレート(CBDのみ抽出)
アントラージュ効果❌
- ブロードスペクトラム(THCを除いた他のカンナビノイドを含む)
アントラージュ効果⭕️
なお、アイソレートでも十分にCBDを感じられます。アイソレートのほうがいいという方も一定数いるので、自分に合うものを選んでみてください。
ちなみに、世界ドーピング防止機構(WADA)は、CBD以外の全てのカンナビノイドを禁止薬物とみなしています。なので、スポーツ選手はアイソレートのCBD商品を選ぶのが良いですよ。
テルペンが配合しているものを選ぶ
そもそもテルペンとは
テルペンは、麻以外の植物にも含まれている香り成分です。テルペン自体も様々な作用を持っていることがあるので確認してみることをおすすめします。
主に以下のようなテルペンがあります。
- β-カリオフィレン
テルペンの中ではもっとも有名です。シナモン、胡椒などに含まれています。CB2受容体に作用します。 - ミルセン
CBDの生体利用率を高めてくれるなど、相性のよいテルペンです。マンゴー、レモングラス、タイム、ミントなどに含まれています。CBDと相性の良いフルーツがマンゴーだとよく言われるのは、このテルペンのおかげかもしれません。 - リモネン
柑橘系の果物に多く含まれています。CBDと同じような作用を持っています。 - リナロール
ラベンダーに含まれています。CBDと同じような作用を持っています。 - α-ピネン
松精油に含まれています。
など様々にあります。
テルペンの確認方法
商品の成分分析表(CoA)が提示されている場合は、右側に記載しているテルペンの欄で含有の有無を確認してみるようにしてください!
その他、CBDを実感しやすくする方法3選
アントラージュ効果以外にもCBDを実感しやすくする方法はいくつかあります。私が知っている三つの方法についてご説明いたします。
油と一緒に摂取する
CBDは脂溶性(油に溶けやすい)の原料です。油分の多い食品と一緒に摂取することで、胃腸における吸収効率が上がると考えられています。例えば、海外では、朝食のバターにCBDを混ぜて使ったり、CBDチョコレートなどの製品も多々あります。
水溶性CBD原料(乳化)
近年注目されているのが「水溶性CBD」「ナノCBD」などと呼ばれるものです。この原料は乳化(エマルジョン)という加工によって水に溶けたように見えます。
この原料は、飲料用のCBD商品開発に使われたり、パウダーのまま販売されていたりします。まるで、コーヒーシュガーのような形の、食品やドリンクに混ぜて使えるものもありますよ。
こちらも胃腸における吸収効率が上がるため、CBDを実感しやすくなると考えられます。
吸収率を意識する
摂取方法によって、CBDの吸収率が異なります。摂取方法を変えることで、CBDの実感を得やすくなるかもしれません。
- 吸入摂取(肺)→CBDワックス、CBDリキッドなど
吸収率:17~44%、発現に要する時間:2~15分、持続時間:2~4時間 - 舌下摂取(舌下)→CBDオイル
吸収率:6~20%、発現に要する時間:15~30分、持続時間:2~4時間 - 経口摂取(胃腸)→CBDグミ、CBDはちみつなど
吸収率:6~15%、発現に要する時間:30~90分、持続時間:6~8時間
即効性や吸収率の高さを求めるなら吸入摂取が好ましいです。
吸収率は低くても体内に長く残ってほしいなら経口摂取が好ましいです。
商品選びの参考にしてみてください!
吸収率が高い摂取方法がいいとは一概に言えません。いろいろな商品を試して、自分に合った摂取方法を見つけてみてください。
まとめ
さて、いかがだったでしょうか。今回の記事では、CBDを実感しやすくする方法をまとめました。
- CBD以外の化合物との相乗効果を「アントラージュ効果」と呼びます
- アントラージュ効果を求めるなら、アイソレートよりもブロードスペクトラムの商品を選ぶとよい
- 水溶性CBD原料、油と一緒に摂取、摂取方法を変える、など他にも様々な方法があります
覚えておくようにしてください。商品選びの参考にしてもらえると幸いです。
※テルペンとCBDのアントラージュ効果については、どのような仕組みで相乗効果が生まれているのかについては解明されていないものも多々あります。
※なお、CBD特有の効果実感が得られなかった方は、そもそも身体がCBDを必要としていない可能性が高いです。CBDに対して過度な期待をしないようご留意ください。
参考文献:
『CBDのすべて』――健康とウェルビーイングのための医療大麻ガイド
アイリーン・コニェツニー/ローレン・ウィルソン 著 三木直子 訳『真面目にマリファナの話をしよう』
佐久間裕美子